ブランド理論のサイトです。

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ブランドとは「信頼できる」「格好良い」という感情です。これらの感情が、消費者の購買意思決定を左右するのです。このような感情が生じる理由、ないし、これらの感情に消費者が影響されるのは、消費者が専門家ではないからということと、消費者が社会的な存在である人間だからです。すなわち、消費者が専門家ではないことと人間であることがブランドをブランドたらしめる理由となります。

さて、消費者が商品から受け取る価値には二種類あります。一つは、機能がもたらす価値であり(機能的価値)、一つはデザインなどがもたらす価値です(官能的価値)。傘でいえば雨をふせぐという機能が機能的価値であり、デザインなどの芸術面が官能的価値です。消費者は傘の専門家ではないことから、購入対象の傘がきちんと雨を防ぐのか、長持ちするのか、といった機能面に関する評価に不安を抱きます。この不安を心理的に解消するブランドが「信頼できそう」という感情であり、“機能ブランド”です。一方、社会に生きる人間である消費者は地位や名誉、そしてデザインといった機能以外の側面に対しても価値を認めます。この価値の一つとして、「格好良い」という感情があり、この感情が“官能ブランド”となります。

このように、ブランドを機能ブランドと官能ブランドの二種類に分類し、ブランドを論理的に考察しようというのが本サイトの考え方です。

サイト構成

目次一覧
論文要旨
かんたんなまとめ

 

第1章においては、ブランドを機能ブランドと官能ブランドに分け、それぞれの存在基盤との関係で、ブランドを論理的に考察します。

第2章においては、前章の考え方に沿ってブランド力について考察します。ブランドを存在基盤によって分類することで、消費意思決定場面でのブランドの振る舞い方が理解でき、予想に役立ちます。

第3章においては、どのようにすれば「信頼できそう」や「格好良い」といった感情が生まれるのか、という観点からブランド経営を考察します。人が信頼されるのに一つの方法というものがないのと同様に、ブランド経営にも一つの形はありません。